2026年7月12日日曜日

【萬葉集06 0920・0921・0922】

06 0920 神龜二年乙丑夏五月幸于芳野離宮時笠朝臣金村作歌一首[神亀二年乙丑の夏五月、吉野の離宮に幸しし時に、笠朝臣金村の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕
 06 0920 足引之(あしひきの)御山毛清(みやまもさやに)落多藝都(おちたぎつ)芳野河之(よしののかはの)河瀬乃(かはのせの)浄乎見者(きよきをみれば)上邊者(かみへには)千鳥數鳴(ちどりしばなく)下邊者(しもへには)河津都麻喚(かはづつまよぶ)百礒城乃(ももしきの)大宮人毛(おほみやひとも)越乞尓(をちこちに)思自仁思有者(しじにしあれば)毎見(みるごとに)文丹乏(あやにともしみ)玉葛(たまかづら)絶事無(たゆることなく)萬代尓(よろづよに)如是霜願跡(かくしもがもと)天地之(あめつちの)神乎曽禱(かみをぞいのる)恐有等毛(かしこけれども)

 しじ-に 【繁に】:数多く。ぎっしりと。びっしりと。
 あや-に 【奇に】:なんとも不思議に。言い表しようがなく。 
ともし‐び【灯火・灯・燭】:ともした火。あかり。とうか。ともし。ともしみ。
 かく-し-もがも 【斯くしもがも】:こういうふうであってほしい。こうでありたい。
 「聖武天皇が即位(神亀元年)し、吉野行幸の折にたたえた歌である」

 06 0921 反歌二首
 06 0921 萬代(よろづよに)見友将飽八(みともあかめや)三芳野乃(みよしのの)多藝都河内之(たぎつかふちの)大宮所(おほみやところ) 

 たき 【滝】:急流。早瀬。
納涼の風景が浮かんでくる」

 06 0922 人皆乃(ひとみなの)壽毛吾母(いのちもわれも)三吉野乃(みよしのの)多吉能床磐乃(たぎのとこはの)常有沼鴨(つねにあらぬかも)   

(とこは)を磐としているが、これは【常葉】常緑の葉だと思う。 
かも(読み)カモ:(「ぬかも」の形で)願望の意を表す。…てくれないかなあ。 
五句目(つねにあらぬかも)は、(つねありぬかも

ひとみなの いのちもわれも みよしのの たぎのとこはの つねありぬかも

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