2026年8月30日日曜日

【萬葉集06 0938・0939・0940)

06 0938 山部宿祢赤人作歌一首[山部宿祢赤人の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕 
 06 0938 八隅知之(やすみしし)吾大王乃(わごおほきみの)神随(かむながら)高所知流(たかしらせる)稲見野能(いなみのの)大海乃原笶(おほうみのはらの)荒妙(あらたへの)藤井乃浦尓(ふぢゐのうらに)鮪釣等(しびつると)海人船散動(あまぶねさわく)塩焼等(しほやくと)人曽左波尓有(ひとぞさはにある)浦乎吉美(うらをよみ)宇倍毛釣者為(うべもつりはす)濱乎吉美(はまをよみ)諾毛塩焼(うべもしほやく)蟻徃来(ありがよひ)御覧母知師(めさくもしるし)清白濱(きよきしらはま)

 たか-し・る 【高知る】:立派に治める。
 四句目(たかしらせる)は、(たかしらしめる) 
【故地名】印南野(いなみの):兵庫県印南の地一帯の丘陵性の原野。 
【故地名】大海の原(おおみのはら):兵庫県明石市市魚住町から東方の丘陵にわたる一帯の地。同市二見町東二見小字大見はその遺称か。聖武天皇の神亀3年10月の『続紀』の行幸記事に「至二印南野邑美頓宮一」とある。 
六句目(おほうみのはらの)は(おほみのはらの)
 【故地名】藤井の浦(ふじいのうら):兵庫県明石市藤江の浦のこと。→藤江の浦 
さ-は 【然は】:そうは。そのようには。 
『有』の字には少なくとも、有(ユウ)・ 有(ウ)・ 有つ(もつ)・ 有る(ある)の4種の読み方が存在する。
 十二句目(ひとぞさはにある)は、(ひとぞさはにも)
 徃:[音] オウ(呉・漢)[訓]い-く、いにしえ、さき-に、ゆ-く、みち
 十七句目(ありがよひ)は、(ありゆきき)
 『御』の字には少なくとも、御(ゴ)・ 御(ゲ)・ 御(ギョ)・ 御(ガ)・ 御(み)・ 御(おん)・ 御める(おさめる)・ 御(お)の8種の読み方が存在する。 
『覧』の字には少なくとも、覧(ラン)・ 覧る(みる)の2種の読み方が存在する。 御(み)+覧る(みる)=(みる) 
『母』の字には少なくとも、母(モ)・ 母(ム)・ 母(ボウ)・ 母(ボ)・ 母(はは)の5種の読み方が存在する。
 十八句目(さくもしるし)は、(みるもしらしめ

 06 0939 反歌三首 
06 0939 奥浪(おきつなみ)邊波安美(へなみしづけみ)射去為登(いざりすと)藤江乃浦尓(ふぢえのうらに)船曽動流 (ふねぞさわける)

 へ-なみ 【辺波】:岸に寄せる波。船べりに寄せる波。[反対語] 沖つ波。
 いざり 【漁り】:漁をすること。

 06 0940 不欲見野乃(いなみのの)淺茅押靡(あさぢおしなべ)左宿夜之(さぬるよの)氣長在者(けながくしあれば)家之小篠生(いへししのはゆ) 

 不欲は「欲せざる」で、「いな」の義訓 
おし-な・ぶ【押し靡ぶ】:押しなびかせる。
「おしなむ」とも。
 さ-・ぬ 【さ寝】:寝る。
 け-なが・し 【日長し】:日数が長くたっている。

 06 0941 明方(あかしがた)潮干乃道乎(しほひのみちを)従明日者(あすよりは)下咲異六(したゑましけむ)家近附者(いへちかづけば)

した-ゑま・し 【下笑まし】:心の中でうれしく思う

2026年8月23日日曜日

【萬葉集06 0935・0936・0937】

06 0935 三年丙寅秋九月十五日幸於播磨國印南野時笠朝臣金村作歌一首[三年丙寅の秋九月十五日、播磨国の印南野に幸しし時に、笠朝臣金村の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕
 06 0935 名寸隅乃(なきすみの)船瀬従所見(ふなせゆみゆる)淡路嶋(あはぢしま)松帆乃浦尓(まつほのうらに)朝名藝尓(あさなぎに)玉藻苅管(たまもかりつつ)暮菜寸二(ゆふなぎに)藻塩焼乍(もしほやきつつ)海未通女(あまをとめ)有跡者雖聞(ありとはきけど)見尓将去(みにゆかむ)餘四能無者(よしのなければ)大夫之(ますらをの)情者梨荷(こころはなしに)手弱女乃(たわやめの)念多和美手(おもひたわみて)俳佪(たもとほり)吾者衣戀流(あれはぞこふる)船梶雄名三(ふねかぢをなみ) 

 【故地名】名寸隅(なきすみ):兵庫県明石市魚住町・大久保町一帯の地。 
ふな‐せ【船瀬】:船が風波を避けるために停泊する所。 
松帆の浦:今の兵庫県の淡路島の北端にある海辺で、明石海峡をはさんで須磨・明石の地をのぞむ。
 あま-をとめ 【海人少女】:海で働く少女。 
よし‐な・い【由無い】: そうするいわれがない。理由がない。
 こころなし【心無し】:思慮、おもいやりがないこと。 
おもひ-たわ・む 【思ひ撓む】:気持ちがくじける。 
た-もとほ・る 【徘徊る】:行ったり来たりする。歩き回る。 
まるで、♪潮風を待つ少女♪(安達明)を歌ってるようだ。 

 06 0936 反歌二首 
06 0936 玉藻苅(たまもかる)海未通女等(あまをとめども)見尓将去(みにゆかむ)船梶毛欲得(ふねかぢもがも)浪高友(なみたかくとも) 

 さぞかし、「噂にたがわぬ少女たちがいるんだろうなぁ?」という思いが高まる。

 06 0937 徃廻(ゆきめぐり)雖見将飽八(みともあかめや)名寸隅乃(なきすみの)船瀬之濱尓(ふなせのはまに)四寸流思良名美(しきるしらなみ)

 しきる【頻る】:何度も起こる。度重なる。 
「今や、夢と憧れになってしまったけれど、この波を乗り越えてきっと船出するぞ」という決意がうかがえる。

2026年8月16日日曜日

【萬葉集06 0933・0934】

06 0933 山部宿祢赤人作歌一首[山部宿祢赤人の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕 
06 0933 天地之(あめつちの)遠我如(とほきがごとく)日月之(ひつきの)長我如(ながきがごとく)臨照(おしてる)難波乃宮尓(なにはのみやに)和期大王(わごおほきみ)國所知良之(くにしらすらし)御食都國(みけつくに)日之御調等(ひのみつきと)淡路乃(あはぢの)野嶋之海子乃(のしまのあまの)海底(わたのそこ)奥津伊久利二(おきついくりに)鰒珠(あはびたま)左盤尓潜出(さはにかづきで)船並而(ふねなめて)仕奉之(つかへまつるし)貴見礼者(たふとしみれば)

 三句目(ひつきの)は、(じつげつの)
 じつ-げつ 【日月】:月日(つきひ)。歳月。 
五句目(おしてる)は、(のぞみてる
 のぞ・む 【望む】:遠くから眺めやる。
 『大』の字には少なくとも、大(ダイ)・ 大(ダ)・ 大(タイ)・ 大(タ)・ 大きい(おおきい)・ 大いに(おおいに)・ 大(おお)の7種の読み方が存在する。 
『王』の字には少なくとも、王(オウ)・ 王(きみ)の2種の読み方が存在する。
 大(おお)+王(オウ)=(おう)
七句目(わごおほきみ)は、(わごおうの) 

 『等』の字には少なくとも、等(トウ)・ 等(タイ)・ 等(ら)・ 等しい(ひとしい)・ 等(など)の5種の読み方が存在する。
ひ【日】 の 調(みつき):調を貢納する形の一つ。古く、日ごとに天皇供御料(くごりょう)として朝廷にたてまつっていたみつぎもの。
和泉・紀伊・淡路・近江・若狭の五か国が、日を分担して、食料品を献上していた。
十句目(ひのみつきと)は、(ひのみつきとう)
『乃』の字には少なくとも、乃(ノ)・ 乃(ナイ)・ 乃(ダイ)・ 乃(アイ)・ 乃(の)・ 乃(なんじ)・ 乃ち(すなわち)の7種の読み方が存在する。
 十一句目(あはぢの)は、(あはぢなる
 海:[音]カイ(呉・漢)ハイ(唐)[訓]あま、うみ(表内)わた 
 さは-に 【多に】:たくさん。 
 かづ・く 【潜く】:水中にもぐる。
『之』の字には少なくとも、之(シ)・ 之く(ゆく)・ 之(の)・ 之(これ)・ 之(の)このの5種の読み方が存在する。

あめつちの とほきがごとく じつげつの ながきがごとく のぞみてる なにはのみやに わごおうの くにしらすらし みけつくに ひのみつきとう あはぢなる のしまのあまの わたのそこ おきついくりに あはびたま さはにかづきて ふねなめて つかまつりし たふとしみれば 

 06 0934 反歌一首 
06 0934 朝名寸二(あさなぎに)梶音所聞(かぢのおときこゆ)三食津國(みけつくに)野嶋乃海子乃(のしまのあまの)船二四有良信(ふねにしあるらし) 

 『音』の字には少なくとも、音(オン)・ 音(イン)・ 音(ね)・ 音り(たより)・ 音(おと)の5種の読み方が存在する。 
『所』の字には少なくとも、所(ソ)・ 所(ショ)・ 所(ところ)の3種の読み方が存在する。 
音(おと)+ 所(ところ)=(おと)
 二句目は(かぢのおときこゆ)でなく、(かぢのおときく


2026年8月9日日曜日

【萬葉集06 0931・0932】

06 0931 車持朝臣千年作歌一首[車持朝臣千年の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕  
06 0931 鯨魚取(いさなとり)濱邊乎清三(はまへをきよみ)打靡(うちなびき)生玉藻尓(おふるたまもに)朝名寸二(あさなぎに)千重浪縁(ちへなみよる)夕菜寸二(ゆふなぎに)五百重波因(いほへなみよる)邊津浪之(へつなみの)益敷布尓(いやしくしくに)月二異二(つきにけに)日日雖見(ひにひにみとも)今耳二(いまのみに)秋足目八方(あきだらめやも)四良名美乃(しらなみの)五十開廻有(いさきめぐれる)住吉能濱(すみのえのはま)

 いさな-とり 【鯨取り】:いさな(=くじら)を捕る所の意から、「海」「浜」などにかかる。 
「えびす(蛭子、戎、恵比寿など)は外来の神としての性格を持ち、外洋から訪れる鯨にえびすの神格が重ねられる」
 ちへ-なみ 【千重波・千重浪】:幾重にも重なって寄せる波。 
よ・る 【寄る・依る】:近づく。近寄る。接近する。 
六句目(ちへなみよる)は、(ちへなみよせる

 へつなみ【辺つ波】:岸辺に打うち寄せる波。 
『益』の字には少なくとも、益(ヤク)・ 益(エキ)・ 益(イツ)・ 益(イチ)・ 益(ますます)・ 益す(ます)の6種の読み方が存在する。
 『敷』の字には少なくとも、敷(フ)・ 敷く(しく)の2種の読み方が存在する。 
『布』の字には少なくとも、布(ホ)・ 布(フ)・ 布(ぬの)・ 布く(しく)の4種の読み方が存在する。
 【飽(き)足る・慊る】:〔古くは「あきだる」。多く下に打ち消しの語を伴う〕十分に満足する。あきたりる
 いさき‐めぐ・る【いさき廻】: ( 「い」は接頭語 ) 波がしらが白く砕けて、岸べ一帯に打ち寄せる。いさく。
神の出入り口である住吉をたたえた歌で、【今耳二】から【住吉能濱】が如実に語っているけれど、さらなる繁栄を願っている。

 06 0932 反歌一首 
06 0932 白浪之(しらなみの)千重来縁流(ちへにきよする)住吉能(すみのえの)岸乃黄土粉(きしのはにふに)二寶比天由香名(にほひてゆかな)

 はに-ふ 【埴生】:「埴(はに)」のある土地。きめの細かい黄赤色の粘土 
にほひ【匂ひ】:美しい色合。

2026年8月2日日曜日

【萬葉集06 0928・0929・0930】

06 0928 冬十月幸于難波宮時笠朝臣金村作歌一首[冬十月、難波宮に幸しし時に、笠朝臣金村の作れる歌一首]并短歌〔并せて短歌〕 
 06 0928 忍照(おしてる)難波乃國者(なにはのくには)葦垣乃(あしかきの)古郷跡(ふりにしさとと)人皆之(ひとみなの)念息而(おもひやすみて)都礼母無(つれもなく)有之間尓(ありしあひだに)續麻成(うみをなす)長柄之宮尓(ながらのみやに)真木柱(まきばしら)太高敷而(ふとたかしきて)食國乎(をすくにを)治賜者(をさめたまへば)奥鳥(おきつとり)味経乃原尓(あぢふのはらに)物部乃(もののふの)八十伴雄者(やそとものをは)廬為而(いほりして)都成有(みやこなしたり)旅者安礼十方(たびにはあれども)

 おしてる【押し照る】:「難波」にかかる枕詞。
 一句目は、(おしてる)でなく、(おしてるや) 

 『續』の字には少なくとも、續(ゾク)・ 續(ショク)・ 續ける(つづける)・ 續く(つづく)・ 續ぐ(つぐ)の5種の読み方が存在する。 
『麻』の字には少なくとも、麻(マ)・ 麻(バ)・ 麻れる(しびれる)・ 麻(あさ)の4種の読み方が存在する。 
『成』の字には少なくとも、成(セイ)・ 成(ジョウ)・ 成る(なる)・ 成す(なす)の4種の読み方が存在する。 
ま・す 【坐す・座す】:いらっしゃる。おいでである。おありである。▽「あり」の尊敬語。
九句目 (うみをなす)は、(つづきませ
【故地名】味経の原(あじふのはら):大阪府大阪市天王寺区
『者』の字には少なくとも、者(シャ)・ 者(もの)の2種の読み方が存在する。

おしてるや なにはのくには あしかきの ふりにしさとと ひとみなの おもひやすみて つれもなく ありしあひだに つづきませ ながらのみやに まきばしら ふとたかしきて をすくにを をさめたまへば おきつとり あぢふのはらに もののふの やそとものをは いほりして みやこなしたり たびしあれども

 06 0929 反歌二首 
06 0929 荒野等丹(あらのらに)里者雖有(さとはあれども)大王之(おほきみの)敷座時者(しきますときは)京師跡成宿(みやことなりぬ)
 06 0930 海未通女(あまをとめ)棚無小舟(たななしをぶね)榜出良之(こぎづらし)客乃屋取尓(たびのやどりに)梶音所聞(かじのおときく)

 『音』の字には少なくとも、音(オン)・ 音(イン)・ 音(ね)・ 音り(たより)・ 音(おと)の5種の読み方が存在する。 
『所』の字には少なくとも、所(ソ)・ 所(ショ)・ 所(ところ)の3種の読み方が存在する。
 音(おと)+ 所(ところ)=(おと)

2026年7月26日日曜日

【萬葉集 0926・0927】

06 0926 安見知之(やすみしし)和期大王波(わごおほきみは)見吉野乃(みよしのの)飽津之小野笶(あきづのをのの)野上者(ののうへには)跡見居置而(とみすゑおきて)御山者(みやまには)射目立渡(いめたてわたし)朝獵尓(あさがりに)十六履起之(ししふみおこし)夕狩尓(ゆふがりに)十里蹋立(とりふみたて)馬並而(うまなめて)御獵曽立為(みかりぞたたす)春之茂野尓(はるのしげのに)

 五句目は(ののうへには)でなく、(のうへには)
と-み 【跡見】:狩猟のとき、鳥や獣の通った跡を見つけて、その行方を推しはかること。また、その役の人。 
十六:四×四→(しし)
 しし 【獣・鹿・猪】:けだもの。特に、その肉を食用とする獣(けもの)をいい、鹿(しか)・猪(いのしし)をさすことが多い。
おこ・す 【起こす】:追い立てる 

 とり- 【取り】:動作を表す動詞の上に付いて、語勢を強める。「とりそふ」「とりつくろふ」
 蹋:[音]トウ、ドウ[訓]ふむ」 
ふみ‐た・てる【踏(み)立てる】:地面を踏んで音をたて鳥などを追い出す。
 十二句目(とりふみたて)は、(とりふみたてて) 

 06 0927 反歌一首
 06 0927 足引之(あしひきの)山毛野毛(やまにものにも)御獵人(みかりひと)得物矢手挾(さつやたばさみ)散動而有所見(さわきてありみゆ)

 ここでは、得物矢(ともや)を【猟矢】と訓んでいるが義訓である。
 た-ばさ・む 【手挟む】:手に挟んで持つ。脇(わき)に挟んで持つ。
 四句目は(さつやたばさみ)は、(ともやたばさみ)
 さん‐どう【散動】: あちらこちら、まとまりなく動くこと。また、心が混乱すること。混乱して取り乱したふるまいをすること。 
五句目(さわきてありみゆ)は、(さんどうしみゆ) 

あしひきの やまにものにも みかりひと ともやたばさみ さんどうしみゆ

 06 0927 右不審先後 但以便故載於此次[右の歌は他の歌との前後関係がはっきりしない。ただ便宜によってここに載せる]

2026年7月19日日曜日

【萬葉集06 0923・0924・0925】

06 0923 山部宿祢赤人作歌二首[山部宿祢赤人の作れる歌二首(923・926)]并短歌〔并せて短歌〕 
 06 0923 八隅知之(やすみしし)和期大王乃(わごおほきみの)高知為(たかしらす)芳野宮者(よしののみやは)立名附(たたなづく)青垣隠(あをかきごもり)河次乃(かはなみの)清河内曽(きよきかふちぞ)春部者(はるへは)花咲乎遠里(はなさきををり)秋去者(あきされば)霧立渡(きりたちわたる)其山之(そのやまの)弥益〃尓(いやますますに)此河之(このかはの)絶事無(たゆることなく)百石木能(ももしきの)大宮人者(おほみやひとは)常将通(つねにかよはむ) 

 はる-べ 【春方】:春のころ。春。 
九句目(はるへは)は、(はるのべは

 06 0924 反歌二首 
06 0924 >三吉野乃(みよしのの)象山際乃(きさやまのまの)木末尓波(こぬれには)幾許毛散和口(ここだもさわく)鳥之聲可聞(とりのこゑかも)

 象山:歌枕(うたまくら)。今の奈良県吉野郡吉野町にある山。吉野離宮があった宮滝の対岸にそびえる。 
『際』の字には少なくとも、際(セイ)・ 際(サイ)・ 際わる(まじわる)・ 際(きわ)・ 際(あい)の5種の読み方が存在する。
 ここ-だ 【幾許】:こんなにもたくさん。こうも甚だしく。▽数・量の多いようす。

 06 0925 烏玉之(ぬばたまの)夜乃深去者(よのふけゆけば)久木生留(ひさぎおふる)清河原尓(きよきかはらに)知鳥數鳴(ちどりしばなく) 

 『生』の字には少なくとも、生(ソウ)・ 生(セイ)・ 生(ショウ)・ 生やす(はやす)・ 生える(はえる)・ 生(なま)・ 生る(なる)・ 生す(なす)・ 生(き)・ 生う(おう)・ 生(うぶ)・ 生む(うむ)・ 生まれる(うまれる)・ 生(いのち)・ 生ける(いける)・ 生きる(いきる)・ 生かす(いかす)の17種の読み方が存在する。 
三句目(ひさぎおふる)は、(ひさぎなる) 

ぬばたまの よのふけゆけば ひさぎなる きよきかはらに ちどりしばなく